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【海外展開事例集 vol.12】世界を舞台に 自分の表現を追求できる喜びを知る(星野友利様)

2020.6.1
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アブダビの王族・Sheikh Ahmed殿下(右)に作品を寄贈し、熱い握手を交わした星野氏(左)(ADIHEX 2019)

「海外展開事例集」vol.12公開!

これまでジャパンプロモーション運営のイベントにご出展いただいた方々にインタビューを敢行し、皆様が実際に目の当たりにされた世界各国のリアクションや、その後のご活躍について貴重なお話を伺う「海外展開事例集」シリーズ。

シリーズ12回目となる本項では、日本画家の星野友利様に、海外出展前と後の心の変化や、制作において海外だからこそ意識するポイントについて伺いました。

 

≪現在の活動について≫

海外出展で閃いたアイデアを新作に

2017年のWorld Art Dubaiに出展され話題を集めた屏風作品「ドレス」

現在は2021年のNY個展に向けて製作を行っています。4枚一組の屏風の大作を描いている最中なのですが、屏風のよさに気が付いたのは海外のアートフェアに出展したことがきっかけでした。絵を折って飾る文化は日本独特ですし、大型でも持ち運びしやすい利点があります。屏風でこそ映える構図をあれこれと考えながら、いい作品ができそうな手応えを感じています。作品が完成するのは、だいたい締切の間際で……。私の場合、何点もの作品を同時進行で描き、ある程度仕上げたら一度寝かせて、出展用に加筆、修正することもよくあります。出展先の国について調べたり、現地の様子を聞いて理解を深め、その国のことを思い浮かべながら描くと、自分の作品に興味を持ってもらいやすくなると感じるので、その点は意識しています。

 

≪アドバイス・今後の目標≫

自分らしさを追求し描き続けていく

真っ直ぐな意志で独自の表現を貫く星野氏の日本画は世界各国で高い評価を受けている

海外出展を経験してから、よりいっそう自分のスタイルを追求したいという思いが強くなりました。国ごとの傾向や現地の様子、好まれるモチーフについて聞くことはありますが、自分のスタイルを変えることはありません。海外という舞台だからこそ、自分らしさが尊重され、他にない表現をしていることが認めてもらえると思うからです。
国内の公募展に出展していたときは、作品の善し悪しとは別に、所属する美術団体内での評価や立ちまわり方を少なからず気にしていました。ですが、そのような気遣いはもう無用です。もっと広い視野で、たとえば、現代アートに脚光が当たっている今のアートシーンで、日本画の自分がどうしたら人々の目に留るか……と考え、流行を追うのではなく、もっと独自の技法やテーマを突き詰めたいと思うようになりました。これからも、理想に向かってやりたいように描き続けていくことが目標です。

 

≪成功のノウハウ≫

【出展前】
●国内中心に、所属する美術団体の公募展や百貨店や画廊での展示活動をしていた。
●展覧会のPRは主催団体や画廊にお任せ。
●出展については先方からの提案に乗ることがほとんどで、海外出展についても話を聞いて興味を持った。

★Point★
年に1回程度の公募展出展や、友人とのグループ展などを経験。

▼▼▼

【サポート・工夫】
●国ごとの傾向や現地の様子を事前に営業担当からヒアリングしておき、アラブではタブーとされる画題や、逆に現地で好まれるモチーフ、色使いについてアドバイスを受けた。
●WADやパリ個展会場で作品販売のやりとりがスムーズだったこと。値段交渉や値引きのタイミングの計り方、購入者希望者からの問い合わせなどジャパンプロモーションス
タッフの迅速な対応のお陰で販売につながった。
●会場で配る名刺を準備しておらず、困っていたらすぐに名刺を制作してくれた。
●ジャパンプロモーションスタッフに客観的なアドバイスをもらえたことで、方向性が明確になった。

★Point★
客観的なアドバイスを受け、自己プロデュース的な視点を得ることができた。
販売サポートが手厚く、スムーズなやりとりができた。

▼▼▼

【成果】
●WAD出展を機に現地ギャラリーでの委託販売契約が決まり、2点の作品が販売された。
●パリ個展では3点の作品が販売された。(購入者はパリ在住でアートコレクターの裕福なマダム、郊外在住でギャラリーにふらりと立ち寄った際、作品を気に入り購入した現代アートコレクターの男性、同じくパリ郊外に住む女性)
●ADIHEXでは2点の作品が販売。また現地の王族へと作品が寄贈された。
●海外出展で視野が広がり、自分のやりたいこと、描きたいものを追求することの大切さに気が付いた。
●世界のアートシーンを肌で感じ、日本画の自分がどうしていくべきか、見通しが定まった。

★Point★
ドバイのギャラリーでの委託販売契約が実現し、2点販売。
パリ個展で3点販売。
作家としての方向性が定まり、制作へのモチベーションが高まった。

▼▼▼

【その後】
●海外出展から刺激を受け、今までにない作品制作へのチャレンジをしている。
●余分なことを最小限に削ぎ落とした表現を目指し、作品制作に取り組んでいる。
●引き続きNY個展2021への出展を予定。

★Point★
NY個展2021へ向けた創作活動を継続。

 

星野様、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!
続くvol.13では、画家の宮内紀子様に、海外出展経験を活かし、自分らしいスタイルで表現し続ける秘訣について伺います。

 

◎お話を伺った人:星野友利様

【ご出展いただいたイベント】
World Art Dubai「JAPAN TIDE」(2017)
パリ「エチエンヌ・ドゥ・コーザン・ギャラリー」個展(2018)
ADIHEX「雅 MIYABI」(2019)

●星野友利 ホームページ>>>https://tomotoshihoshino.com/

★「海外展開事例集」シリーズは毎週月曜更新!同記事はジャパンプロモーションのnoteアカウントでも公開しています。

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