MANGA BARCELONA 2023
会期:2023年12月7日(木)~10日(日)
会場:FIRA BARCELONA GRAN VIA
公式HP:https://www.manga-barcelona.com/
毎年12月、スペインの祝日が重なる週末に催されている「マンガ・バルセロナ」は、今ではバルセロナの冬の風物詩となり、土曜日の入場チケットは1カ月前に完売するほどの人気イベントです。マンガ、ゲームなどポップカルチャーを中心に、そこで描写される日本文化により深く触れたい・体験したいという来場者の思いを満たすブースが、数多く展開されていました。
多くの人でにぎわうホール
「マンガ・バルセロナ」の始まりは、漫画の売り上げを伸ばそうと集まったバルセロナの出版社。そのため、出展ブースの多くが、漫画やアニメ、ゲームといったポップカルチャーをメインに扱い、任天堂や東映など多くの名だたる企業が、スペインのファンに応えるべくパビリオンを構えていました。
一方、60~70年代の漫画や夏目漱石、谷崎潤一郎といった純文学など、「今の流行り」だけではない日本のコンテンツを紹介するブースも。マンガやアニメをきっかけに日本に興味を持った若い世代をさらに取り込んでいこうとする、スペインの“先輩日本ファン”たちの活動に、心を打たれました。
手に取りやすいよう、イラストが付いた純文学作品
「マンガ・バルセロナ」は、日本を体験できる場所として毎年ファンを増やしています。各ジャンルの展示ホールをつなぐ広い通路には、書道やだるま作りなどが体験できるワークショップエリアが設けられ、その並びでは日本料理講座、日本語講座などが開催されていました。
また、ラーメンや丼モノ、メロンパンから湯豆腐まで、様々な日本食が楽しめる屋台ゾーンのほか、なぎなたに挑戦できるスポーツゾーン、日本から来たアーティストのパフォーマンスが見られるステージなど、スペインの「ここにしかない」が集結。駆け足で回っても丸1日が必要な規模感で、まさに「お祭り」という雰囲気でした。
満員の書道教室。結構、本格的!
様々なアーティストが登場するステージも目玉の一つ
12月といえば、クリスマス。街の広場ではクリスマスマーケットが開催され、歩くのが困難なほど、人でにぎわっていました。バルセロナは東京と似た気候で、欧州としては比較的温暖なため、夜も多くの人がショッピングや散策を楽しんでいました。
明かりがともり始める夕暮れのクリスマスマーケット
クリスマスを家族で過ごすヨーロッパでは、一家だんらんの食事と合わせて、プレゼント交換が絶対に欠かせない一大イベントです。クリスマスマーケットには、伝統的な人形やツリー、オーナメントの他にも、プレゼントのマンネリ化を打破しようという人に向けた、少し変わった商品を扱うスタンドがそこかしこに見られました。
「マンガ・バルセロナ」は、他と違うプレゼントが見つかるという意味でも、魅力的なイベントになのかもしれません。
定番はやはり、もみの木やキャンドル
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