会期中の上野の森美術館 外観
2020年の幕開けを飾るに相応しい盛況ぶりをみせた前期に引き続き、後期も注目の日本人画家2名による個展が同時開催されました。
会期3日間の総来場者は1,000人を超え、会場は国内外から訪れた多くの人々で連日賑わいました。
宮内氏ならではの鮮やかな色彩世界に来場者の目は釘付け
1階では、パリ、ニューヨークなど各国で個展を重ね、国内外で高い評価を得る画家・宮内紀子氏による抽象絵画の数々を紹介。新作6点を含む全28点の瑞々しい色彩世界が披露され、絡み合う紐、巧みに組み合わされたモザイク模様、波打ち際の水の様子など、宮内氏独自の視点を通して表された心象風景が、訪れた人々の心にざわめきや安らぎといった“感情の揺らぎ”を与え、深い癒しの時間をもたらしました。
物語を感じさせる豊かな表現が多くの支持を集めた
アンケートには作品と深く向き合った人々からの熱いメッセージが多数寄せられた
来場した友人に宮内氏自ら作品やこれまでの活動について解説を行う場面も
・色彩豊かで美しい!
・馬がリアルでかっこよかった。本当に走り出しそうだった。
・絵にはあまり興味がありませんでしたが、宮内さんの作品を見て、他の作品も見てみたい!と興味を持ちました。また自分もこのように描けたらいいなと思いました。
・私には描けないものばかりで感動しました。
・迫力があって、心を揺さぶられました。
・どこかで見た風景を思わせてくれる作品。特に「地熱」「夜空」「鳥瞰」が気に入りました。
・初期の宮内さんがどのような作品を描いていたのか、気になりました。
・色のイメージが素晴らしい!
・「勇躍」という作品が特に印象的でした。馬の勢いが完璧に表現されています。
・「浮」のインパクトが目に焼き付きました。
・初めて拝見しましたが、また機会があればぜひ見にきたいと思いました。
欧米、中東など世界各国に出展した作品が集結
本展で初披露となった最新作6点にも注目が集まった
会期初日の会場の様子
2階では、古代ソクラテスの唯心論から、奇才の画家・伊藤若冲(1716~1800年)や浮世絵師・写楽(1700年代後半)の表現にまで、共通してZEROの概念を見出し、最もミニマムな美の領域を生み出し続けた画家・日和佐一正による名作の数々を紹介。
特に、画面が直線で2つに分割された「空間概念の否定より ─ 100:0のsuper symmetry ─」シリーズは、赤・青・黄・緑などの色の塗られた箇所や面積が作品ごとに異なり、シンプルな2次元絵画でありながら異次元空間の広がりを感じさせます。日和佐氏の飽くなき芸術的探究心は訪れた人々の心を強く揺さぶり、際限なく広がりゆくイマジネーションの彼方へと誘いました。
作品を通じて伝えられる日和佐氏独自の哲学が訪れた人々を圧倒した
作品一点一点と対峙し、それぞれに思いを巡らせる来場者の姿も
過去の貴重な作品も多数展示
・どの作品も創造性豊かで、色もよくマッチしています。見ごたえ抜群でした。
・作品を見て、晴れやかな気持ちになりました。
・実に素晴らしい作品群!何かに専心した足跡は、きちんと残るものですね。
・「空間概念の否定より ─100:0のsuper symmetry、宇宙の遭遇─」という作品が特に印象的でした。いつ頃描かれた作品なのかも気になりました。
・静寂に包まれた空間で作品と対峙することができました。大変充実した時間でした。
・「モンドリアンに捧げる」「正方形」「交叉」の3作品にぐっと惹きつけられました。
・作品の世界観がとても好きでした!
・ひとつの色だけで作品を構成することの真意について、完璧に理解することはできませんでしたが、非常に興味深かったです。
・やはり一連の「空間概念の否定より」シリーズが心に残りました。イマジネーションを強く刺激されました。
・素晴らしい時間でした!ありがとう!
日本のアートに興味を示す海外からの観光客も多数来場
メインビジュアルには2019年1月に亡くなった日和佐氏の遺作を採用。独特の色の揺らぎが人々の関心を集めた
遂に東京オリンピック開催年を迎え、ますます加速する日本ブーム。
ジャパンプロモーションでは、日本人アーティストの皆様の国内外さまざまな場でのご活躍を力強くサポートすべく、企画から運営、制作、PR業務まで、幅広い取り組みを続けてまいります。