ウォールアートがいたるところで見られるのもチェルシー地区ならではの風景
今年で5年目を迎えた、日米文化交流事業「Japan Move(ジャパンムーブ)」の一環であるニューヨーク個展。2019年は、8月6日(火)から30日(金)の日程で、彫刻、ドローイング、墨アート、水彩画、日本画、書など、個性あふれるアーティスト7名による個展が開催されました。
会場となったのは、ニューヨーク随一のアートスポットであるチェルシー地区の中心街に居を構えるジョージ・ビリス・ギャラリー(George Billis Gallery)。チェルシー地区は、著名な芸術家や音楽家、作家が好んで滞在することで有名なチェルシーホテルやアメリカの近代・現代美術作品の充実したコレクションで知られるホイットニー美術館、高架鉄道の跡地に造られた空中庭園・ハイラインなどが点在する大人気の観光スポット。世界有数のアート街として絶えず多くの観光客で賑わっています。
ミラーパネルを加工して制作した巨大な彫刻作品
過去4度の会期を経て固定ファンを掴んだ本展は、リピーターの多さが特徴で、ギャラリー巡りの一環で訪れたアート好きのニューヨーカーや近隣のアートカレッジの学生たちなど、熱心なジャパンアートファンが集います。中には全会期を通して来場する人がいるほどで、アーティストに積極的に質問を投げかけたり、会場に設置されたアンケートへびっしりとコメントを綴るなど、アートへの熱い思いを持つ人ばかり。ニューヨーカーたちの作品への反響の大きさと関心の高さから、個展を行ったアーティストからも非常に満足度の高い経験ができたという声があがっています。
プロモーション活動としては、展示案内が現地の邦人向け媒体「NYジャピオン」に掲載された他、ギャラリーオーナーであるジョージ氏のSNSでも会期ごとの写真がアップされ、多くの集客へとつながりました。
特に最初の会期に展示された彫刻作品は、大きさ、重さともに過去に弊社が手掛けた展示作品の中で最大の規模となり、来場者たちは口々に「圧巻だった」と興奮した様子で語りました。
「多次元を作り出したかのようなこの作品の世界をエンジョイしました! スケールの大きさに驚きました」
「チェルシーのギャラリー巡りをよくしますが、今回初めてこのギャラリーに足を踏み入
れました。新しいアイデアにあふれた、すばらしい展示でした!」
「唯一無二の作品、すばらしかったです。私の家にも置きたいくらいです!」
実物の作品を前にして、改めてその大きさに驚く女性
同時開催された驚異的な線の描き込みによって生み出されるドローイング作品の展示に続き、第2会期では書と画を独自のモダンな感覚で融合させた墨アートの展示がフロアを貸し切って行われ、多種多様なジャパンアートの魅力を伝えました。
「ソファの絵は、まるで本物のソファのような質感を表していて、思わず触れてみたくなりました」
「りんごの形がまるでハートのようで、ライトの明るい光に照らされて、とても魅かれました」
身振り手振りを加えながら作品について熱心に語るアートジャーナリストのフラン・カウフマン氏
会場には、現代アートジャーナリスト・ディレクターのフラン・カウフマン氏をはじめ、美術関係者やアーティスト、デザイナー、美術品コレクターらが来場し、熱いアート談義が交わされました。
墨アーティストの会期には、揮毫パフォーマンスが披露され、大盛況を記録
ギャラリー専属キュレーターのロビン・キング氏(写真左から2番目)も挨拶を行った
「ほんの僅かな筆運びで、大きな世界を表現できるということは実に素晴らしい!」
「すべての線に感情が宿っていて、赤からは力強さを、青からは柔らかさを、黒からは
心地良さを感じました」
次なる第3会期では、水彩画と日本画、2人の女性作家による展示を開催。かたや柔らかな色使いと細密に描かれた美しい布の柄が織り成す調和的な世界観を描いた水彩画、かたやダイナミックな構図と金銀を巧みに使った新感覚の日本画が展観されました。
「キャンバス全体を使って布の柄を描いているので、作品が変わるごとに布の柄も変わり、
それを眺めるのが楽しかったです」
「祖母が作っていたキルトを思い出しました。温かく馴染みのある風景に安らぎを覚えました」
「金色と銀色を巧みに使い、作品をよりいっそうエレガントに仕上げていると思いました。
ディティールにこだわり雰囲気もすばらしいです」
「展示会場に着いた途端、優しさと静けさに包まれました」
最終となる第4会期では、古今の歌人、詩人の名句を書に認めた書作品の展示と、アーティスト自身の故郷の風景を丁寧に描きとった水彩画の展示が行われました。
「作品一つひとつをじっくり見ながら、それぞれがどのように創られたのか、考えを深める
時間はとても豊かなものでした」
「自由で動きのある墨の流れに目を奪われました」
「作品に散りばめられた色が好きです。描かれた世界のなかに入りたい!」
「木々の明るさ、緑色の表現に対する強いこだわりが印象に残りました」
作品についてじっくりと語り合うこともニューヨークらしさの特徴
全会期を通じ、アーティストが個々の表現を追及する中で、自然と日本人の原点を見つめ直すかのようなテーマが提示されたのではないでしょうか。手先の器用さ、技術力の高さ、古今、東西の差異を超え、すべてを融合させる瑞々しい感性、日本の風土が育んだ美意識。多くの感覚が、作品を通じてニューヨークの人々にも確かに伝わったことでしょう。
当法人では、引き続き世界各地で個展やグループ展を積極的に行い、さらなる日本文化の発信と優れたジャパン・アーティストのプロモーションに力を注いでまいります。
今後の展開にも、どうぞご期待ください!
多くの観光客でつねに賑わっているチェルシー地区界隈
レンガ造りの建物が立ち並ぶ趣きのある町並み
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