一般社団法人 ジャパンプロモーション ―日本文化とその担い手の活動を支援する

2022年11月29日（火）～ 12月4日（日）の6日間、今年で21回目を迎える「SCOPE Art Show MIAMI BEACH 2022」が、アメリカ・フロリダ州の世界屈指となるリゾート地、マイアミで開催されました。

このマイアミのほか、ニューヨーク、バーゼルといった名立たる都市で毎年開催されているこの「SCOPE Art Show」は、これまで20年以上にわたり様々なジャンルのアーティストの作品を発信している老舗ともいえるアートフェア。体験型アートや、最新テクノロジーを使った新しいアート作品も積極的に展示し、業界の発展に寄与してきました。

特にSCOPE Art Show MIAMI BEACHが毎年開かれるこの時期は、世界最高峰のアートフェア「Art Basel Miami Beach」も開催されるアートウィークということもあり、街中が世界各地からやってきたコレクターやVIP、著名なアート関係者、アートファンらの熱気によって包まれます。

今回のフェアにおいて一般社団法人ジャパンプロモーションでは、日本人アーティスト、計5名の出展を全面的にサポート。結果、会期6日間を通じて多数の作品が成約に至るなど、ジャパンアートの存在感をあらためて示し、数多くの関係者、来場者より高い評価をいただきました。

青い空、白い砂浜。マイアミはそのイメージ通り、陽気で明るいムードが漂う都市です。開催時期は、秋から冬に入っていくタイミングとなりますが、乾季でもあるため雨は少なく、最高気温は30度前後まで上昇。カリブ海に近い立地からキューバ、ジャマイカなどの周辺国の影響を受けており、独特の文化や料理が楽しめるのも魅力の一つです。また、市の最南端に位置するサウス・ビーチ周辺に浮かぶ小さな島々には、超豪華客船が横付けされた豪邸が数多く存在し、主にハリウッドスターをはじめとする名立たるセレブが住んでいることで知られています。

SCOPE Art Show MIAMI BEACHの舞台は、そんなビーチに専用会場として設けられた「SCOPE MIAMI BEACH PAVILION」。初日となった11月29日、まずはVIP向けの公開となる「Platinum Viewing」が12時よりスタートしました。この日の来場者数は、他の日程と比べかなり限定されており、来場するセレブのために厳格なセキュリティ体制が敷かれています。

徹底された警備、それもそのはずです。Platinum Viewingが開催された会場には、日本での格闘技イベント「超RIZIN」において、朝倉未来選手と対戦したことで話題になったフロイド・メイウェザー・ジュニア（Floyd Mayweather Jr.）氏や、映画「X-MEN」やドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ（Game of Thrones）」にも出演されていた女優、ソフィー・ターナー（Sophie Turner）氏もご夫婦でいらっしゃるなど、日本どころかアメリカにおいてもまずお目にかかることはできない方々が数多く来場しました。

当法人のブースにおいても、前述のソフィー・ターナー（Sophie Turner）ご夫妻をはじめ、マサチューセッツ大学の多言語を専攻分野とする教授 Multiple Language氏や、モルガン・スタンレー社の副社長（Vice President）など、著名な方々が次々に来訪。当法人がサポートするアーティストの作品を興味深く見ていただき、購入を念頭に置いたやりとりをさせていただきました。

この日の来場者の方々について総じていえることは、価格はあまり気にされないこと。自宅やオフィスに最も相応しい作品を値段にこだわらず探す、アメリカ人富裕層の暮らしぶりを感じた1日となりました。

一般公開とはいえ入場料は＄60。SCOPE Art Show MIAMI BEACHには真剣にアート作品を楽しみ、購入を前提とされる方が数多く来場されます。今回ジャパンプロモーションのブースに展示されたのは、日本人ならではの繊細さやテクニックを重視した作品や、哲学的な存在をモチーフにした作品が中心だった一方、フェア全体ではこれとは全く異なるコンセプトで制作された作品の展示が大半を占めていたこともあり、当法人のブースは早々から際立った存在として注目を浴びていました。

その人気を裏付けるように、5分に1人がブース内でコメントを残し、30分に一度は具体的に購入を検討する方が訪れる日があるほどの盛況ぶり。また、来場者の一人からは、日本との価値観の違いや昨今の貨幣レート事情を理由に、「今の3倍でも売れる」とアドバイスされた作品もあり、そのあまりもの購買力の高さに驚いた次第です。

サプライズ！なんと会期中盤となった12月2日には、当法人のブースに出展されたアーティストの作品完売と、FIFAワールドカップにおいて日本がスペインを破り、決勝トーナメントへの進出を決めたお祝いを兼ねて、フードサービスのトップの日本人の方からシャンパンボトルがプレゼントされる嬉しい一幕も♪

今回のフェアを機に当法人は、世界中の美術館やギャラリーで所蔵している作品を閲覧・購入できる世界最大級のオンライン アートマーケット プレイス「Artsy」との契約を締結。サイト内で開催されている「SCOPE Art Show MIAMI BEACH 2022」のフェアページと連動し、会期中はもちろん、その前後においても、世界中どこからでも作品を購入できる仕組みを導入しました。

たとえその場で購入には至らなくとも、フェアで出逢った好みのアーティストとつながり、作品をいつでも購入することができるこの取り組みはすでに世界標準となっており、今回の来場者の方々からも当たり前のように尋ねられたことで、時代の変遷を感じたアーティストもいらっしゃったようです。

ブースで感じた手応えの通り、6日間の会期中には数多くの作品が成約となりました。「今、決めよう！赤シール持ってきて！」と、何名かの間で競合となっていた作品を、まだ送料の見積り中であるにも関わらず、即断していただいたエレガントなご夫妻。また、メリーランド州にお住いのご兄弟、カリフォルニア州で会計をされている女性の方、旦那様がコロンビア、奥様がポーランド出身でワインの輸出業をされているマイアミ在住のご夫妻など、様々な方々にご購入をいただきました。

余談ではありますが、検討中に成約済みとなってしまい購入できなかった来場者の方に、そのアーティストが開催するニューヨークでの個展をご案内したところ、すぐに「必ずいくから連絡して！」と積極的な返答があり、国内の移動が安価でできるアメリカのお国柄を差し引いたとしても、その購買意欲の高さに重ねて驚いた次第です。

今回のMIAMI BEACHをはじめとする「SCOPE Art Show」は、アート業界においても毎年高い注目度を集めるフェアとなっているため、会場には多数のメディアが取材に訪れました。そのなかの一つ「MIAMI’S COMMUNITY NEWS」の記事においては、当法人のブースに出展されたアーティストの作品が「最も美しい」という最高の評価をいただきました。

▼MIAMI’S COMMUNITY NEWS
Miami Art Week Report Card
【28行目】
The most beautiful thing I saw was a rock paint and gold leaf on Japanese paper painting by Tomotoshi Hoshino at the Japan Promotion Gallery.
【日本語訳】
最も美しかったのは、ジャパンプロモーションギャラリーで見たアーティストの和紙に岩絵具と金箔で描かれた作品でした。

公開まで紆余曲折を重ねながらも、出展アーティストをはじめとする皆様のご尽力によって「SCOPE Art Show MIAMI BEACH 2022」は、こうして大盛況のうちに幕を閉じることができました。今後も当法人は、魅力あふれるアートフェアへの参画を目指し尽力してまいりますので、何卒、宜しくお願いいたします。

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