レンガ造りの建築が立ち並ぶチェルシーの街並み。
世界的な美術館、ギャラリーがひしめき合うニューヨーク。そのなかでも、選び抜かれた珠玉のコンテンポラリーアートに数多く出会える最新鋭のアート地区として人気を集めるのが、マンハッタン区チェルシーです。
Gagosian Gallery(ガゴシアン・ギャラリー)、David Zwirner Gallery(デイヴィッド・ツヴィルナー・ギャラリー)、Matthew Marks Gallery(マシュー・マークス・ギャラリー)、Pace Gallery(ペース・ギャラリー)といった超一流ギャラリーもこのチェルシーに拠点を置いており、オープニングが重なる時期には多くのアートファンが一堂に会します。
大きな看板やキラキラとしたネオンが煌くタイムズスクエア周辺。
チェルシー区の至るところで見られる鉄道の線路跡。
大都会に自然豊かな景観を生み出している空中庭園・ハイライン。
300以上のギャラリーが軒を連ねるチェルシーでは、何気なく街を歩いているだけで多種多様なコンテンポラリーアートのほか、古典美術を追求した作品やファインアート、写真、ペイント、彫刻など多岐にわたるアート作品を目にすることができ、クリエイティブな刺激が心を満たします。
また、高架鉄道の跡地に作られた空中庭園・ハイラインや、倉庫を改装したアーケードに旬のショップが連なる人気グルメスポット・チェルシーマーケットなど話題のスポットも多く、その流行感度の高さから「ニューヨークで1、2を争うファッショナブルでトレンディなエリア」とも言われ、注目を集めています。
大盛況のオープニングパーティーの様子。
日米文化交流事業「JAPAN MOVE(ジャパンムーブ)」の一環として、ニューヨークで4年度目の展覧会開催となった本年は、2018年8月7日(火)から9月1日(土)の26日間に渡り、日本画、洋画、書道、写真、染色などバラエティー豊かなアーティスト9名による作品を展示。会場となったジョージ・ビリス・ギャラリー、ローグ・スペース・チェルシーともに、オープニングパーティーでは過去最高の来場者数となり、会場内に収まりきらないほどの大盛況に!
アーティストへ積極的に質問したり、作品解説を熱心に聞き入るなど、アートへの興味・関心が高い良質のアートファンで埋め尽くされました。プロモーション活動としては、展示案内をイベント情報のSNSでの告知に力を入れた他、現地の邦人向け新聞「DAILYSUN NEW YORK」などへの情報掲載の効果もあって、連日多くの来場者で賑わいました。
チェルシーのみならず、ロスにもギャラリーを展開する実力派ギャラリー。
ジョージ・ビリス・ギャラリーはチェルシーの中心に位置するアートギャラリーです。モノトーンを基調としたギャラリー内は、ニューヨークらしいモダンでクールな雰囲気を漂わせており、スペースごとに作品の魅力を引き立てる細やかな空間設計がなされています。
多くのギャラリーが密集するチェルシーにあって、地上に面した空間を有するのは実力派の証。1997年3月にオープンして以来、同ギャラリーではジャンル・国籍の垣根を越え、幅広い視野から国内外で活躍するコンテンポラリーアーティストたちの作品を数多く発掘・紹介してきました。また、2004年にはロサンゼルスにもギャラリーをオープンするなど、精力的に展開しつづけています。
ジョージ・ビリス・ギャラリーを訪れる人々は、画家やデザイナーなどのアート関係者が多く、会場で実施しているアンケートには、アートや日本への興味と造詣の深さが感じられるコメントが多数見られる点も特徴です。このたびジョージ氏より、日米交流事業“Japan Move”への趣旨賛同を得て、本展実施の運びとなりました。
作品の個性が映える、洗練されたギャラリー空間。
≪アート感度の高いニューヨーカーとの密な交流≫
ジョージ・ビリス・ギャラリーでは、6日間を1会期とする個展が4会期に渡って連続で開催されたため、「先週もここの展示を見に来た」と言うリピーターが週を追うごとに増え、予想を大きく上回る好評を得ました。
オープニングパーティーでのアーティスト本人によるスピーチの折には、来場者の熱心なアートへの眼差しと反響の大きさに感動し、胸いっぱいになって涙する場面も。実際、ギャラリーを訪れる人誰もが作品を1点1点じっくりと鑑賞するスタンスであり、それぞれのアーティストにとっても、彼らの鋭い感性や観点に、大いに刺激を受けることとなりました。
オープニングパーティーでは、来場者の誰もがアーティストのスピーチに熱心に耳を傾ける。
「居心地の良い空間を提供してくれてありがとうございました。
とても楽しい時間を過ごすことができました。次の展示会にもぜひ来たいです!」
「日本ならではの和紙と色使いも含めて、鑑賞してとても温かい感情がわいてきました」
「作品それぞれが私の感情をくすぐるように感じ、すごく素敵だった!!」
「この展示会に来てとてもハッピーな気分になった」
「とても文化的でエキサイティングな気分になりました」
「どの作品も美しかった!」
作品への眼差しは、真剣そのもの。
会場各所でアート談義が繰り広げられる。
会場アンケートには、心のこもったコメントが多数寄せられた。
チェルシー・ファインアート・ビルディングのエントランス。
緑豊かな公園、チェルシーパークのすぐ近くにあるローグ・スペース・チェルシーは、多くのギャラリーが入るチェルシー・ファインアート・ビルディングと呼ばれる9階建てのビルの最上階にあります。白で統一された展示フロアは、ガラス窓から自然光が降り注ぐ開放的な空間で、伝統的な美術から現代アートまで、幅広いジャンルのアートイベントが催されるほか、ファッション、映像、音楽の発掘・紹介も行われています。また、ローグ・スペース・チェルシーを運営するローグ社は、アートを通じて平和を希求することを理念に掲げ、シリアやアフガニスタンの子どもたちの絵をチャリティに活用するなど、貧困への援助の糧となる取り組みも積極的に行っています。
オーナーのケビン・オハンロン氏は、ジャンルや人種を超え、伝統的な美術から現代アートのインスタレーション、音楽会、ファッションショーまで、幅広い視野から優れた作品を発掘・紹介するアートディレクターとして知られた人物で、アート関係者のみならず、ソーシャルワーカーや大学教授、経営者など多様性に富んだ人々がギャラリーを訪れます。
ギャラリービル最上階、柔らかな陽光が差し込むギャラリー。
≪言葉の壁を超え、熱狂とともに迎えられたジャパンアート≫
ローグ・スペース・チェルシーでは、書道のワークショップが行われ、大変な人気を博しました。ワークショップの最終回では参加希望の長蛇の列ができ、時間いっぱいとなっても「お願い、私にも書いて!」と次々に人が押し寄せる事態に。日本のことわざという独特のテーマを扱った展示でありながら、言葉の壁を越えて受け入れられ、たくさんの支持を得ました。ニューヨークという土地柄もあってか、アーティストと来場者との打ち解けあった交流が、またとない感動の時間をもたらしました。
大好評を博した書のワークショップ。
熟練の筆運びが、来場者の目を釘付けに。
出来上がった作品をその場でプレゼントされ、ご満悦の来場者。
「これまで様々な展覧会に行きましたが、この展覧会はとてもよくコーディネートされていると思いました」
「文字や色使い、筆使いから思いやりと優美な雰囲気が伝わってきてとても惹かれた。
日本の言葉はわからないけれど、感情がよく表現されていて汲み取ることができた」
「美しくて、創造的な展覧会でした!」
「アートが大好きな人たちが集まったときの、エネルギッシュな雰囲気が最高!」
スティーブン・ローゼンバーグ氏(SRFA代表/アートプロデューサー)も来場。
日本酒やお料理のおもてなしも大好評。場を大いに盛り上げた。
ニューヨークにおける来場者のアート感度の高さと日本文化への興味・関心の高さは、親日で知られるフランス・パリの状況と比べてもまったく遜色なく、むしろより率直で気取りのない反応を返してくれるニューヨーカーたちの存在は、アーティストに新鮮な刺激を与え、創作意欲を掻き立てる契機となったに違いありません。来場者の傾向としては、折鶴や俳句、書と言った日本的なテーマやモチーフを扱った作品に特に関心が高く、好奇心いっぱいにアーティストへ質問を投げかける人の姿が各会期で見られました。
また、展示解説パネルとともに設置した、アーティストの出身地の歴史・風土・文化・伝統芸能について紹介した「地域PRパネル」も好評を得て、より深い作品理解と、日本各地の魅力を伝える一助となりました。
日本各地の魅力を伝える「地域PRパネル」を掲示。
難解と思われがちな抽象作品も好意的に受け止められやすく、意図を汲み取ろうとする姿勢はもちろん、直感で「かっこいい」と思ったものに対しては好きという意思表示を明確にする姿勢もまた、ニューヨーク的と言えるのかもしれません。ニューヨークはアートマーケットが成熟しており、さらなる発展を遂げていく可能性に満ちた場所であるため、当法人は今後も個展やグループ展を積極的に行い、さらなる日本文化の発信と優れたジャパン・アーティストのプロモーションに力を注いでまいります。
マンハッタンのランドマーク、エンパイア・ステート・ビルディング。
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