2018年のパリ個展(エチエンヌ・ドゥ・コーザン・ギャラリー)より。川瀬氏(右)とギャラリーオーナーのエチエンヌ氏(左)
これまでジャパンプロモーション運営のイベントにご出展いただいた方々にインタビューを敢行し、皆様が実際に目の当たりにされた世界各国のリアクションや、その後のご活躍について貴重なお話を伺う「海外展開事例集」シリーズ。
シリーズ10回目となる本項では、画家の川瀬忠様に、作品制作を通じた日本文化発信への思いを伺いました。
≪現在の活動について≫
多くの来場者を迎えた2018年パリ個展の様子
日本の祭り文化の素晴らしさをもっと世の中に広めたい、という思いで作品を描き続けています。2018年10月にパリで開催した個展では27点の作品を出展し、うち1点を販売、1点をパリの隣のシャラントン=ル=ポン市に寄贈させていただきました。その後2019年2月には、パリで展示した作品と現地で私が描いたスケッチや個展に関する資料を並べ、地元奈良で「パリ個展の報告展」を開催しました。この目で実際に見たもの、感じたことを地元の方々に直接伝えられる場が実現できて良かったです。
今回のパリ個展開催にあたっては地元の新聞社からも取材を受け、会期前からその後の「報告展」に至るまで、複数の記事を掲載していただきました。各所でのPRを通じて、一人でも多くの方に日本の祭りの魅力を知ってもらえればと思っています。
≪アドバイス・今後の目標≫
「おん祭り・後宴能」
ただドアを開けてゲストを待つのではなく、作品を観ていただくまでの導線をしっかりと作ることが、特に海外では非常に重要になってくると思います。たとえば日本人なら、和装でゲストをお迎えしたり、お茶を点てて振舞ったり…。作品に関連した映像を流すのもいいと思います。まずは気軽に立ち寄ってもらうことが第一。作品に出会っていただかないことには何も始まりませんからね。国内外問わず、もっと沢山の方に日本の祭りの魅力を知ってもらいたい。そのために、今後も作品制作や展覧会への出品を続けていくつもりです。また、奈良の文化継承のため、地元の皆様より作品を常設した資料室を作ってほしい、とのお声も多数いただくようになりました。ご期待に応えられるよう、今後も努力を重ねていきたいと思います。
≪成功のノウハウ≫
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【サポート・工夫】
●出展作品以外にスケッチ画を持参し、自己紹介の一環として来場者に紹介した。
●作中の祭りに関する紹介テキストを日仏2か国語で用意したことで、僅かな滞在時間のなかでも作品の世界観及び日本文化への理解を深めてもらうことができた。
●地元新聞社への働きかけによって、個展に関する記事が会期前後で掲載された。
●現地美術評論家と対談の場をセッティングしてもらい、自分の作品が海外ではどう評価されるのか、リアルな声を聞くことができた。
●スタッフの積極的な接客対応が作品販売に繋がった。
★Point★
充実した事前準備の結果、作品の世界観を来場者に詳しく伝えることができた。
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【成果】
●会期初日に出展作品の販売が成立。
●出展作品のひとつが会期後シャラントン=ル=ポン市に寄贈され、同市主催の美術展にも出品された。
★Point★
作品販売、寄贈を通じてフランスでの日本文化発信に広く貢献できた。
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【その後】
●帰国後に地元のギャラリーと連携して「パリ個展報告展」を開催。
●「日本の祭り」の価値を国内外により広めていくための作品制作、出展を継続。
★Point★
国内・国外双方を視野に入れ、絵画を通じた日本文化の発信を続けている。
川瀬様、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!
続くvol.11では、折り紙アクセサリー作家のおりがみあーと 岡本佑子様に、現地渡航で実感した各国の反応や、海外イベントで来場者とのコミュニケーションを楽しむ工夫について伺います。
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